【大学入試現代文】理系大学生が小説を解くときに使う方法を言語化する

学生生活

文系科目が得意な理系だったので、現代文の特に小説に関しては勉強した記憶が全くありません。

選択肢を見ても「別に考えなくてもわかる」状態を、理系向けに文章化してみることにしました。

自分は読んでいると情景が目に浮かんで、登場人物の気持ちをそのままトレースできるタイプです。

大学入試の小説の特徴3つ

登場人物には悩みがある

友人関係(関係の悪化、板挟み、隠し事、後ろめたさ、劣等感など)

家族関係(両親の不和、両親がいない、兄弟の優劣など)

登場人物は常識人である

受験小説には「異邦人」や「太陽を盗んだ男」のような、サイコパスは登場しません。

世間一般的な悩みを抱えて世間一般的な考え方をしている人が出てくるのが特徴です。

また多様性の時代において、あまりにも固定観念に縛られた人物も出しにくいのでは?

登場人物の感情が変化する

戸惑いや怒りを取り上げることが多い気がする

不安や焦燥と怒りを混同しないで読み取れるか

ほぼ必ず感情の変化のきっかけとなる行動や言動がある

感情の変化は婉曲的な表現で描かれる(風が吹いた的な)

これができれば小説は解ける

長文を読んで情景を想像できる

現代文が苦手な人は「そもそも本を読むのが好きではない」。これは正直どうしようもない。

星新一のショートショートや、中二病の時期なので太宰治とかを読んで苦手意識をなくそう。

星新一は理系の好きなSF要素と、話の面白さを理解するのにコツがいるので勉強になるかも。

会話している人物を区別できる

小説が難しいのは登場人物のセリフが同じ「」で表現されること。これを見極めるのが難しい。

コツは文脈や偶数奇数、文章中の口調「私/わたし/僕/俺、~だろう/~なのよ/~です」など。

ハリーポッターなど映画を見てから本を読むことで、自動再生できるようにするのが有効か?

情景描写から気持ちが理解できる

文章を読んで概要理解、会話から細かい状況を理解、下で説明する情景描写で雰囲気を理解。

読んでいる話は「暗い話→明るい話」なのか、その逆なのか、はたまた全く違う場面なのか。

情景描写がつかめると、もう一度読み直した時に脳内に聞こえる声のトーンが変わってきます。

小説で連想すること

情景描写の言語化は、塾講師で国語を教えていた学生時代からやってみたいと思っていました。

SAOのアニメが細かい描写が興味深かった(1話の不安感、明日奈と直葉が病院で会うあたり等)

宮沢賢治の「トロッコ」や「always三丁目の夕日」でステレオタイプを学んでおくのはいいかも。

個人的には現代の人には「夜の恐ろしさや不安感」というものが伝わらなくなるのかなと思ったり。

景色

夕日:美しさ、清々しさ、夜に近づく不安、不安になるほどの明るい色「毒々しいほどの鮮やかさ」

雨が降る:雨の気配や降り始めは不安、晴れると進展「雨降って地固まる」

風が吹く:心境の変化、さわやかさ「風向きが変わる」

灼熱の太陽:力強さ、かつての思い出、走馬灯に似た記憶「あれは暑い夏の日だった…」

花が散る:失恋、処女の喪失、大切なものが奪われる、命の終わり「花を散らす」

教室:記憶、悲しみに似た感情、

踏切:別れ、列車を挟んだ伝わらない思い、伝えたいことがあるときに列車が通る

コンビニ弁当:乱れた食生活、家族の不和、無味乾燥な日々

霧:迷い、混乱、思い出せないこと

無言:拒否、何を考えているかわからない、葛藤や迷いを拒否と誤解、答えを出せない

動作

目を伏せる:気まずさ、後ろめたさ、自信のなさ、自身の立場を下にする

目を合わせる:向き合う、伝えたいことがある、怒り、同じことを考えていた

触れようとしてやめる:自信のなさ、他社との関わりへの恐れ

視界が回る:混乱、考えが180度変わるような驚き、単なる疲れ、過去への導入

振り向く:問題に向き合う、過去を清算する、結末の幕開け

小さく開く口:何か言いたいことがあるが言えない、伝わらない決意

冷たい指先:緊張、不安、相手を長い間待っていた

胸の痛み:過去の思い出せない負の記憶、罪悪感、話の重要なキー

関係性

兄弟:意思の疎通、ひそかな対抗心、言えなかった問題、競争心、嫉妬

両親:秘密、亡くなる前の記憶、

家族:弱みを知られている、厄介、いちいち口を出してくる

現代文ができるデメリット

他人の気持ちを必要以上に想像することで疲弊しており、これはASDの特徴でもあるそうです。

実際は相手が考えていないことでも、上に書いたような内容で勝手に判断するのは良くない所。

理系の場合はある程度関連付けるといいので、それぞれがなぜ結びつくのかを調べるのはいいかも。

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