読んだ本を紹介しているページが重すぎたので、読んだ年ごとに記事を分けて紹介することにしました。
今年の目標は「興味を持った内容の本を10冊読む」なので、似たようなテーマの本が多くなる可能性。
意識しているわけではないですが、昨年は100冊に到達しなかったのでできたらそれより読みたいかな?
2021年度→【大学生読書】理系大学生が読んだ本を全部紹介する(2021年)
2022年度→【大学生読書】理系大学生が読んだ本を全部紹介する(2022年)
読了:2022/01/04 ☆☆☆☆・
工業関係で知識をざっくりつけたいときのバイブル「トコトンやさしいシリーズ」、第三版とはやぶさ2まで網羅。
このシリーズは後半が難しすぎるのですが、宇宙ロケットは取り上げる内容が多いからか最後まで程よいレベル。
ナチスの開発したミサイルV-2が、その後の米ソ宇宙開発競争の技術の基本となっているのはなかなか意外でした。
読了:2022/01/05 ☆☆☆☆・
今まで読んだ本の中では最も新しいものですが、スターリンクやHAKUTOのルナXプライズの結果は出ていません。
最近話題のスペースXやOneWebだけでなく、あまり聞いたことのないような企業もたくさんいるのが宇宙産業。
宇宙産業エコシステムにおいて、プラットフォームの政府に提言を行う団体の利益はどこから得ているのかが疑問。
読了:2023/01/06
小惑星探査機はやぶさのイオンエンジン運用を行い、極小サイズのイオンエンジンの開発者による入門本。
イラストが多いながら、多段式ロケットが軽くなったときの運動量の変化を追っているなどしっかりめ。
今回読んでいる本のなかではかなり新しいもので、スペースXの1段目ロケット回収まで触れていました。
読了:2023/01/07 ☆☆☆☆・
昔全シリーズを読破したまんがサイエンス、その中でもおそらく最初に出会ったロケットに関する本です。
子供心にもわかりやすいと感じましたが、ロケットの本を読んだ後だと非常にうまくまとまっています。
第一宇宙速度と軌道の話から始まり、ロケットの歴史や科学者、ロケットの分類にも触れているのがすごい。
読了:2023/01/09 ☆☆☆・・
宇宙作家クラブの中心的メンバーとして、たくさんのロケット打ち上げを見ているSF作家によるレポ作品です。
打ち上げだけではなくそこに行くまでの旅程や、宿泊先でのインターネット接続など普通の旅行記としても楽しい。
ハイウェイカードやモデム接続、ピッチやアンナミラーズなど、時代を感じさせるワードが多いのも面白いです。
読了:2023/01/12 ☆☆☆・・
NASDAでLE-5/7の開発を担当し東京大学の特任教授を務めた人が、授業の議事録からエッセンスを抽出した著作。
「ロケットを理解」というより「ロケット開発を理解」の本で、開発手順の解説が多いのが他の本との大きな違い。
トレードオフから各部品で最良解を求めれば良いわけではないのは、ロケットに限らずものづくりの難しさかも。
読了:2023/01/14 ☆☆☆☆・
「まんがサイエンス」の作者が、宇宙を目指す大人たちが一から液体ロケットを作る過程を描くノンフィクション。
もしかして…の予感は的中、現在MOMOを打ち上げているのインターステラテクノロジズの前身となる活動でした。
燃焼を伴わないインジェクターとはいえ、自宅の浴槽で作動実験を行うのはまさに素人によるロケット開発です。
読了:2023/01/21 ☆☆☆☆・
他のロケット本では触れられていなかった火工品についても触れられており、非常に具体的で面白かったです。
ニュートン力学や安全係数、ガウス分布などの高校や大学の授業の内容も多く、図と文章での説明も多いのも〇。
最後にロケットごとの性能比較表や、アルファベット略称一覧が載っているのも読み終わった後の復習になります。
読了:2023/01/22 ☆☆☆☆・
朝鮮出兵に伴ったしこりを残す秀吉と英次の確執は、拾いの誕生によってとうとう引き返せない位置に到達。
かつての豪胆さは消え我が息子のためだけを思うようになる秀吉に、側の家康は彼の天下の終わりを感じます。
一族が血で血を洗うような暗い場面の中で、木の実と助佐の駆け落ちは一筋の光であり希望だと感じました。
読了:2023/01/23 ☆☆☆・・
ゴールデンカムイの魅力は、時代考察に基づいた力強いアイヌの生き様とフィクションを織り交ぜて描いたところ。
カムイは恵みをまとってやってきて、また帰ってくるようにもてなし送り出すという考えが崇拝とは違って面白い。
アイヌとカムイの立場が対等で、規則を破ったカムイはアイヌによって罰せられるのは非常に興味を持てました。
読了:2023/02/02 ☆☆☆☆・
語彙力は実際に使うかはともかくとして教養だと思っているため、題名と著者を見て本を手に取りました。
それなりに知っているつもりでしたが、この本だけでも20以上の知らない表現がありまあまあショック…。
会話に登場しがちなカタカナ用語から今時使い道に困るような堅苦しい表現まで、色々学べて面白いです。
読了:2023/02/02 ☆☆☆☆☆
書店で見かけてずっと気になっていた本、忘れかけていたけれど大学図書館で再開(リベラルアーツ万歳)
写真が登場してからのアートが目指す立ち位置というものが、テーマごとに変化していくのが鳥肌ものです。
どんな作品も必ず明確なメッセージがあるという先入観があり、鑑賞者に問いを投げるという発想はなかった。
読了:2022/02/03 ☆☆☆・・
小説「三体」は面白かったですが、こちらの短編集はまだそこまでの完成度ではないかなというのが第一印象。
深刻感がすごく結末が予想外だった「地火」、よくある内容をコミカルに描く「繊維」などさっと読めるものも。
あの人物が登場して嬉しい「メッセンジャー」、三体にも導入されていて感動した「円」がお気に入りの作品。
読了:2023/02/10 ☆☆☆☆・
名前は聞いたことがあるけれど食べたことはない豚、肉の部位を覚えた関連で目についたので読みました。
樫の実とハーブを食べて育ったベジョータは、無理やり食べさせているわけでもないので美味しいだろうな…
後半は経営論っぽくなって少し残念でしたが、実際に現地で見学をして買い付けにいくのは面白い試みです。
読了:2023/02/15 ☆☆☆☆・
気になっていたけど読めていなかった作品、非常に安直な感想を言うと「走れメロスみたいで面白い」。
敵として認識していた魚に対して仲間意識が芽生え、サメに仲間を奪われていく過程は結構悲しいです。
「お前を殺したのが間違いだった」的なセリフが響きました、あと漁師のサメに対する憎しみが凄い。
読了:2023/02/19 ☆☆☆☆・
日産リーフに焦点を当てて、電気自動車の基本的な性質からエンジン車との様々な比較を行っている本です。
最近はTwitterでトヨタ(エンジン車)vsテスラ(電気自動車)をよく見ますが、安全性なら日産と比較すべきかも。
電気自動車に反対する人たちの意見も分かりますが、やはり動力自体の性能で言うとEVが優れているイメージ。
読了:2022/02/21 ☆☆☆・・
秀吉が亡くなりいよいよ動き出す家康、最も危険な挑戦撤退を果たしましたが石田三成との摩擦が大きくなり…
歴史を全く知らない自分にとって石田三成はあまり悪いイメージがありませんが、本作ではかなりの書かれよう。
己を殺して安泰を図るという選択肢の取れなかった利家の悶死は、今後の三成を暗示するようで怖かったです。
読了:2023/03/03 ☆☆☆・・
石田三成と徳川家康のにらみ合いは続き、名前だけ知っていた細川ガラシャ夫人が三成に反抗して自害しました。
そこまで大きな動きがないので読んでいて少し退屈、巻数的にこれは家康が死ぬまでが描かれそうだと予想。
地元である宇都宮城は徳川家康に関連するとは知っていましたが、どうやら江戸時代以降にも登場するらしい…
読了:2023/03/03 ☆☆☆☆・
本屋で気になったので予約して借りた本、仕事をやめて知り合いの家に2000日以上居候してみた記録です。
嫌なことをひたすら振り返っている部分は、発狂するまでの過程を見ているようでかなり怖かったです。
帯にあるような「驚きのラスト」はありませんでしたが、知覚点の喪失というのは非常に面白い話でした。
読了:2023/03/05 ☆☆・・・
三体の二次創作が公式に認められて書籍になったもので、三体3での空白期間を描いたものですがうーん…。
高次元生物の行動が人間に理解できる時点で納得いかないので、自分は彼らについて物語は読めないタイプかも。
一方で探索者と潜伏者の戦いは逆に神話という”別の次元”の話を用いることで、読み応えのある内容でした。
読了:2023/03/06 ☆☆☆☆・
Twitter上ではEVに関する議論でトヨタはとテスラ派が日々闘っていますが、本書はかなり中立的で良かったです。
EVのブームを背景とともに説明しており、今回のブームがかつてのような日本スタートでなかったことが面白い。
中国の動向についても詳しく、ゴーン氏やコロナを踏まえた最新版が読んでみたいと思える一冊でした。
読了:2023/03/06 ☆☆☆・・
郵便局に1000台のEV導入…?と聞いて調べてみると悲しい事実が、ただ社長はその後も活躍中のようです。
エコカーへの疑問に対し実際に型式取得をし、オートサロン2023でも話題になった乗せ換えを実行した会社。
もともとの事業であるスバル車に特化したパーツというビジネスも興味深く、社長のカリスマ性に惹かれました。
読了:2023/03/31 ☆☆☆☆・
本屋で見つけて興味を持っていたら父親が買ってきた本、父親の代ではこういった修理は当たり前らしい。
難しそうに見える水道は手順を抑えればそこまでで、トイレの中身は覗いたことがあったので知ってた。
傘の修理や腕時計の電池交換など、部品は見たことあったけど使い方がわからなかったものもあり納得。
読了:2023/04/01 ☆☆☆☆・
お金や保険、健康などなかなか教えてもらえない内容に関するリテラシーを専門家が解説する本。
基本的なことが多いイメージでしたが、保険などはわからないことが多いので勉強になりました。
投資に関しては知っている知識が多いですが、基本的に投資でお金が増える前提なのが少し違和感。
読了 2023/04/06 ☆☆☆・・
三成と家康による天下を二分した戦いについに決着がつき、天下統一に向けた駆け引きが進みます。
かつての御恩と奉公のような熱い結びつきではなく、今後を考えて振る舞いを変えるなんとも嫌な闘い…
三成が自らの過ちに気づいていきながらも己の信念を貫く過程が、不器用ながらも胸を打ちました。
読了 2023/03/07
アクセンチュアの戦略コンサルタントが書く、今後の自動車業界の動きと各業界の動きをまとめた一冊。
CASEのそれぞれについて説明が行われていますが、カタカナ用語や微妙にわかりにくい図がなんとも…
不可欠だが普段は見えない金融業界が、今後大きな影響を受けるのは考えたことがありませんでした。
読了:2023/04/14 ☆☆☆・・
自己啓発に近い内容かもしれませんが、個人的には易しい言葉で書かれている方がしっくりきます。
必ずしもポジティブシンキングをする必要はなく、1つでも「よかった」を探すのは良い考え方。
若いときに陥りやすいコンプレックスや無力感に焦点を当てており、視点が面白いと思いました。
読了:2023/04/15 ☆☆☆・・
「10代のうちに」と謳っていますが、身近な疑問に触れているだけで必ずしも知っておくべきとは感じず。
質問に対して答えを返さず筆者の所感を述べるだけの回答もあり、良くもあり悪くもあると感じました。
多様性という部分が比較的多かったことが、時代を反映していると思うと共に自分の理解が浅そうです。
読了:2023/04/15 ☆☆☆☆・
社会の生きづらさや人の暗い内面を非常によく捉えており、自分の好みの作風だったので面白かったです。
全体的に悲観的なものが好きなのもありますが、状況に対する主人公たちの捉え方が違うのも興味深い。
今回は短編集でしたが、「コードネームは保留」などは続きを読んでみたい気分にもなりました。
読了:2023/04/21 ☆☆☆☆・
両親の影響で小さいころから懐かしのアニソンをよく聞いていたので思わず手に取りました。
鉄腕アトムから始まりとなりのトトロまで、曲だけでなく歌手にもフォーカスしています。
個人的には「さすらいの太陽」がもの悲しさがありながらも力強さにあふれていて好きです。
読了:2023/04/28 ☆☆☆・・
家康が征夷大将軍になったことにより、秀頼への天下の譲渡は白紙になり、反感を持つ人たちも。
家康が各地の武将をまとめ上げている間、女性間でもさまざまな取引が動いていきます。
そんななかでも信長、秀吉、家康の願ってきた天下泰平の願いがほかの人たちに浸透していくのは熱い。
読了:2023/04/29 ☆☆☆☆・
就活中に読んだ「何者」で衝撃を受けた朝井リョウ作品ですが、有名なこの作品もそうとは知りませんでした。
青春スポーツ小説は知らないスポーツに対して興味を持て、青春の感動を味わえるので実は結構好きだったり。
中学の時に読んだ「桐島部活やめるってよ」の印象があまり良くなかったのですが、もう一度読むべきかも。
何度か勉強したけれどいまいちわからなかったWeb3.0について、新刊を図書館で予約しました。
Web1.0からの流れはよく理解できましたが、やはりこれから爆発的に流行るかといわれると?
善意でシステムが回ることを前提にしている気がするのと、先行者利益が大きすぎるとも思えます。
読了:2023/05/11 ☆☆☆・・
単行本は絵柄が違ったので、まさかスポーツものとは思いませんでした。女子ウェイトリフティングとは…
青春スポーツ作品は若々しさとスポーツに対する知識が付いた気になる点で、自己啓発本に近いかも。
実際にはスポーツに関する知識はほとんどついておらず、なんとなく頑張ろうという気持ちが半日くらい出ます。
読了:2023/05/11 ☆☆☆☆・
自動車関係の企業に入社したので、全く興味のなかった自動車についてザックリ知るために購入した本。
場所の名称やナンバープレートの色分けから解説してくれるので非常にわかりやすくて重宝しました。
車軸周りの機構は難しくまだ理解できなかったので、手元に置いて定期的に読みたい一冊です。
読了:2023/05/20 ☆☆☆☆・
台湾に日本の新幹線を走らせる計画について、関連する複数の人の目線を描いた作品です。
もとになった事実を知らず、読み終わってからフィクションなのかを調べたら本当のことでした。
新幹線を引く大変さではなく、直接関係のない人々を取り上げたところに面白さを感じました。
読了:2023/05/19 ☆☆☆・・
だいぶ直接的な題名ですが、当時かなり話題になったこと、相手とうまくやっていくには必要と考えます。
日本は世界に比べて性教育が浸透しておらず、特に男性側に誤ったイメージが多いと聞くので勉強。
多くの作品がフィクションであることを理解し、生物学的に相手を思いやったアプローチが大切らしい。
読了:2023/05/23 ☆☆☆☆・
人々が感動の出会いだと思うものはすでに幼少期に形作られているという考えに深く共感した。
自分は幼少期から音楽や美術、勉強の機会があったからこそ今の自分があると考えている。
理解に気力や時間、情報を必要とする事象になるほど、精神的な余裕が必要となってくる。
その余裕によっても文化圏が異なりそうなのは貧困のスパイラルとも共通する気がした。
同じコミュニティに所属し、単一化されることに忌避間を示す人も多いが当たり前のことだと思う。
ただこのような文化圏によるコミュニティはSNSなどによって強制力を弱めているように感じる。
読了:2023/05/24 ☆☆☆・・
監獄実験については以前から知っていたが、閉鎖空間での感覚の麻痺と集団催眠が主だと思っていた。
今回の実験にも存在する「責任の放棄」という点は、予想していなかっただけに恐怖を覚える。
ヒトラーは第一次世界大戦での敗戦色を、愛国心と敵の排除という点で塗りつぶすことに長けていた。
独裁政治では「1984年」も彷彿とさせるが、この作品は恐怖政治の面が大きく書かれがちだった。
「帰ってきたヒトラー」では人々がふざけながら飲み込まれていく様子がよく書かれていたと思う。
授業の解説パートでは、参加者が途中で滑稽さを覚えてしまうようにかなり注意を払っていて興味深い。
読了:2023/05/29 ☆☆☆・・
少女漫画にはかなり性的な要素が含まれると聞いたことがあり、結佳のような早熟な女子は多そう。
その衝動を自身への自己肯定感の低さと怒りから、何も知らない伊吹にぶつけるのはひどいと思った。
作中でも言及があったがこれは性暴力であると思うし、それでもまっすぐに生きられた伊吹がすごい。
自身の骨と成長の止まったニュータウンとの対比は、場所ごとの隠喩はなさそうだが共感できた。
最後に互いに「嫌い」を伝え合う場面は難しかったが、好きな部分もあれば嫌いな部分もとの意味?
最近はある人から社会学の本を借りて読むことが多く、これも自分で選んだわけではない(言い訳)
このような話があるのは知っていますが、実際に自分は触れてこなかったので実感がわかない…
整形外科医と雑誌による煽りが大きいのも事実ですが、それ以前から考えがあったのは少し意外。
男性によって勝手に生み出された女性像という視点が男性からはなかなか出てこない考えかも。
読了:2023/06/15 ☆☆☆☆・
「地方には都会にない暖かいきずながあり、お金がなくても楽しく暮らしていける」とはよく言われます。
この本ではそれらの言説を基にした映画作品と、それに対抗する考えの作品を比較することで話を広めます。
我々の想像する「古き良き日本」が、その時代を知らない人たちによって作り出されたというのは驚きでした。
社会学の本を読んで驚いたのは、創作である作品も「そのような作品が生まれる背景」として根拠に使えること。
読了:2023/06/17 ☆☆☆☆・
映画を見る人から「あまり面白くなかった」と渡された本ですが、非常に面白かったです。
映画の歴史や見方などあまり詳しくない人に向けた内容、いつものごとく題名が良くない。
教養のために映画を見るのではなく、好きで映画を見られるようになりたいものです。
七人の侍、ヒッチコックはほかの人にもすすめられたことがあるのでアマプラでレンタル予定。
読了2023/06/23 ⭐︎⭐︎⭐︎・・
夜間大学という他人との関わりが薄い中でそれぞれもがく人たちを描いたオムニバス。
個人的には花束になれない作家学生の話が共感できて良かったです。
ある人の悩みはある人からすれば羨ましかったりと、全てを求めるのは難しいのかなと思いました。
読了:2023/06/29 ⭐︎⭐︎・・・
なんとなくそれぞれの言いたいことは分かった気がしますが、結局結論は?という感じ。
話の中で「専門用語を使わずに日常語で語る」と言いながら、難しい言葉ばかりでした。
ただ自分がいたところから離れてもがくことで見えてくるものという話は興味深かったです。
読了:2023/06/30 ⭐︎⭐︎⭐︎・・
人呼んでMITSUKOが、世の中に蔓延る我慢できない悪者を超能力でやっつける話。
個人的に勧善懲悪ものがあまり好きではないですが、言葉選びが筒井康隆っぽい。
超能力の出てこないミツコの恋愛話が切なくも彼女らしくてよかったです。
読了:2023/07/03 ☆☆☆・・
古本屋で手に取った、エッセイストとしても有名な小説家、遠藤周作による著作。
少しスピリチュアルよりなアドバイスもありましたが普遍的な回答で面白い。
会社員を選んでおきながら自分らしさを求めるのは難しいという話は確かにと感じました。
読了:2023/07/06 ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎・
「人呼んでミツコ」はそこまで好きではありませんでしたが、こちらは非常に面白かったです。
初めは登場人物が多く最後まで覚えられなかった人もいますが、あくまでも助走らしい。
自分は小学生で性に触れなかったのでわかりませんが、男女の変化はリアルな気がします。
2人が互いを守るために歯を食いしばる場面が感動的なだけに、再会するのは拍子抜け。
読了:2023/07/13 ⭐︎⭐︎⭐︎・・
前回読んだツイラクのスピンオフ的作品で、過去と未来の話がありました。
本作のおまけという感じで少し蛇足感を感じましたが、淳子と先生の話は良かったです。
個人的に本作は歪みこそあれど純愛だと思うので、2人のもどかしさが伝わりました。
読了:2023/07/14 ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎・
トヨタが監修している専用雑誌なので良い部分の宣伝が多いですが、概要が知れて面白い。
普段注目されにくいサプライヤーが、最新車の業績と紹介されており分かりやすかったです。
現在のトヨタの課題について専門がの批評などをまとめたページも欲しかったり…
読了:2023/07/14 ⭐︎⭐︎⭐︎・・
リクルートはエリート輩出企業or意識高い系の居場所というイメージがあります。
実際イメージ通りなのかを元リクの筆者が批評しますが、少し矛盾があるのも面白い。
元リクを掲げて活動する人が多すぎる、常に刺激を与え続けるなどは納得。
読了:2023/07/21 ☆☆☆☆・
ネットや本で得た転職情報の通りで、間違ったことを言っていない極めてまっとうな転職本。
逆に具体的なアドバイスは少なく、転職を行う上での心構えを解いた本かもしれません。
転職エージェントがどこから報酬を得ているかを考え、振り回されすぎないことが大切です。
読了:2023/07/23 ☆☆☆☆・
世界的に有名な村上春樹氏がサイトで募集した大量の相談にスピーディーに答えていく本。
質問に対して答えていないこともありますが、文体とは違いかなり柔らかい印象を受けました。
アンダーグラウンドはまだ読めていないので、分厚いですがチャレンジしたい。49,54,60,69,101,118,148
見た目に差がありすぎる姉妹が互いに憎みあいながら生きているさまを、様々な場面から見る作品。
「私」は下巻であるように悪意を磨いて育っており、自分の親は他にいるという考えはすごい嫌。
自分の幸せではなく他人の不幸を見て生きる意味が分からない、というのは恵まれた人間の言葉なのか。
読了:2023/08/02 ☆☆☆☆・
前半は少し退屈さを感じましたが、和恵の日記あたりから急に面白くなってきました。
彼女は常に頑張りながらも負け続けているように見えましたが、最後怪物として人生を全うします。
「私」と百合雄が彼女らと同じ道を歩むことになったのはショックでしたが、因果応報というやつ?
読了:2023/08/03 ☆☆☆☆☆
「ゴールデンカムイ」で白石のモデルとなった人物を知り、網走監獄でこの本を知りました。
夜に布団をかぶる行動がすべてにおける脱獄のキーになっており、看守の気持ちにも同情します。
現代式の方法で佐久間が丸くなっていくのはうまくできすぎな気もしますが、彼は何かと戦っていたのかも。
読了:2023/08/07 ☆☆☆☆・
この手の名前を聞いたことがある名作小説はつまらないというのが勝手な偏見でしたが、考えを改めました。
あとがきを読むまではゴーギャンのことだとは知らず、言われてみれば確かに彼の絵は個人的によくわかりません。
小説というより他人の伝記とも感じましたが、「私」や周りの人も創作しているのが司馬遼太郎みたいです。
読了:2023/08/11 ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
題名に惹かれて手に取りましたが、本屋大賞のノンフィクション賞らしい。
全盲者に説明することで自分に見えていなかったものが見えてくるのは興味深い。
見える/見えない人の垣根をなくすのが目的ではないワークショップは興味あり。
読了:2023/08/13 ⭐︎⭐︎⭐︎・・
初めは知見を書いている気がしましたが、気づけば後半はつぶやき集?
途中からTwitterを眺めている気分になりました。ちょっと残念。
恋愛について過剰な幻想という見方が面白く、参考にしてみたいなど。
読了:2023/08/15 ☆☆☆☆・
「毎月5000円で」初めて増えていくという題名なので、ほかの本のような煽り文句ではないのが良いです。
ウォーターフォール型は「お金の大学」と同じで、投資先が有名投資家と合わせるのは面白そうです。
著者の経歴の話はなかなか特殊ですが、投資法はサテライト投資で試してみてもいいかなと思いました。
読了:2023/08/15 ☆☆☆☆☆
映画化もされた最近有名な人らしく、気になっていたのでまずは「絵」を読んでみました。
読んでいる最中の不気味さがかなり良く、非常に面白く読めて予想外の楽しさでした。
こういう怖い話は苦手ですが、明らかなフィクションでハッピーエンドだと安心できます。
読了:2023/08/15 ☆☆☆・・
雨穴さんだとこちらの作品の方が有名らしいですが、個人的には「絵」の方が面白かったです。
設定がちょっとぶっ飛びすぎていることに加え、語り手たちが特に事件に巻き込まれません…
このようなゾワゾワ系の作品は一時期にちゃんねるではまったので懐かしい気持ちになりました。
読了:2023/08/16 ☆☆☆☆・
ミステリーとしては突っ込みどころが多く、人物たちが冷静すぎる、事件が大胆すぎるなど。
よく考えるこの手の事件の一つの解決法は、犯人の意図しない方法で死んでしまうことでしょう。
この作品はミステリーの質というよりも叙述トリックに本質があり、それは非常に面白いと感じました。
読了:2023/08/17 ☆☆☆☆・
過去に書店員おすすめとして積まれていた書籍ですが、名前と学問っぽさが面白くて読んだところ非常に〇。
Twitterで話題になっていた謎の建造物ビンゴは、トマソンと呼ばれる超芸術であることは初めて知りました。
それぞれが好きなようにやっているくらいがちょうどよく、体系づけられないくらいがいいというのは共感。
読了:2023/08/18 ☆☆・・・
叙述トリックが好きな人から進められて読みましたが、正直これはさすがにアウトでは…という感想。
ある程度予想はしていましたが、登場人物が人間ではないという設定はミステリーのおきて破りでは?
昔話題になった「陽だまりの彼女」と同じで、それはハッピーエンドなのか?という終わり方なのも…
読了:2023/08/19 ☆☆・・・
話題になっていた大人向けの絵本らしいですが、正直面白さがわからずざっと読み終えました。
小説のほうよりもイラストのほうが面白い話が多いと思いました。どういう人がターゲット層なのか?
二人の旅人たちが実はずっと家にいて適当に話をでっちあげていたという結末が一番面白かったです。
読了:2023/08/26 ☆☆☆☆・
題名からして面白そうだと手に取りましたが、なかなか長く3週間くらいでようやく読了しました。
医者の善悪よりも裁判の争点にも注目しており、少し違いますが「ソロモンの偽証」を思い出しました。
本の厚さから上告はおそらくしないだろうことがわかりましたが、まさかそんな結末になるとは思わず。
読了:2023/09/08 ☆☆☆☆・
最近立て続けにトレランについて聞く機会があったので良い機会と思って本を借りてみました。
山を走るというのは確かに登山家からすると信じられないし、多くの危険が伴いそうです。
ただ自分の限界に挑戦し、自然と一体になるというのはストイックながらも面白そうだと感じました。
読了:2023/09/11 ☆☆☆・・
ジャンルを知らずに本を読み始めるのはもはや恒例、読みにくい本かと思ったら文字が大きくサクッと読めました。
序盤でさんざん引っ張っておいてからの結末までがあっけない感じでしたが、内容としては面白かったです。
ミステリーなのか、SFなのか、どうにも形容しがたい小説で個人的にはあまり得意ではないかもしれません。
読了日:2023/09/24 ☆☆☆・・
人から進められて読んだ本ですが、微妙に救われない感じが社会人を象徴しているようで何とも言えません。
個人的には一流になれなかった上司がダンスのために頑張る話が心が苦しくなる話でした。
自分は現実から離れた話を読んで現実逃避をするタイプなので、現実を見つめる話は非常につらいと感じました。
読了:2023/09/30 ☆☆☆・・
恒例のジャンル知らずに読むシリーズ、刑事ものかと思ったら犯人の心情を細かく描写していて面白い。
叙述トリックだったようですが読み終わっても全く分からず、珍しく解説サイトまで行って理解しました。
個人的に小説はサクッと読むタイプなので、推理もの特に叙述トリックは苦手なのかもしれません。
読了:2023/10/14 ☆☆☆☆・
新見南吉さんの展示を見る機会があり、引用されていた文章がとてもきれいだったので青空文庫で読みました。
感動的な話かと思いましたが少し違って、文明開化でやってきて去って行ったランプとそれを売る人間の話です。
気にたくさんのランプを吊るす様はきれいそう、涙で見えなくなってランプを割れなくなったところが感動的。
読了:2023/10/16 ☆☆☆・・
面白くなくはないのですが、SF要素を入れすぎて少し厨二病みを感じるのとおなかが苦しくなる感じがしました。
新しい技術のみをシミュレーションに取り込むだけでなく、原始的な側面も重要になってくるというのは納得。
仮想土地ならリソースが尽きないので経済の発展は止まらないというのは納得できそうですが、個人的には懐疑的。
読了:2023/10/20 ☆☆☆☆・
地方の死亡事故の新聞記事から始まる、雪国の鬱屈した世界でゆがんだ少女たちが暴走していく物語。
登場人物がそれぞれに闇を抱えており、読んでいてつらいというよりも壮絶だなと感じました。
自分は恵まれた幼少期を過ごしたので他人事としていみていますが、こういう人も少なくないんだろうな…
読了:2023/11/02 ☆☆☆☆・
タイトルが重めですが言いたいことは結構わかるし、話の内容にも結構共感できたように感じます。
相手の話を否定せずにとにかく聞くということが、自分も含めて特に男性が苦手とする気がします。
一番勝ち組のように感じていたキャラクターが最も深い闇を抱えているのが、非常に興味深いです。
読了:2023/11/03 ☆☆☆☆・
最近Twitterがつまらなくなったので、スマホを開くときには青空文庫を読むようにしようと試しました。
結局この作品だけ読んで最近はnoteを読むようになりましたが、今呼んでもやはりわくわくしますね。
自分は新装版の「宇宙怪人」の表紙にひかれて読み始めたのですが、はじめはまだそこまで怖くないです。
読了:2023/11/08 ☆☆☆☆☆
名前と表紙からギャグ系の体験談だと思ったら、後半が結構重くて考えさせられました。
婚活に身の入らなかった筆者が、弟の死というものに向き合うことで結婚について考えます。
年齢を重ねながら一人でいる人を否定するための結婚はしないという考え方は少し極端かな?
読了:2023/11/18 ☆☆☆・・
以前にこれに対する「リクルートという幻想」を読みましたが、この本も意外に厳しいなと感じました。
リクルート事件は名前を知っているレベルで、リクナビは単にマイナビより使いにくく敬遠していました。
全体の流れが結構わかりやすく書かれており当事者の目線もよいですが、最後の名指しでのコメントはちょっと…
読了:2023/11/21 ☆☆☆・・
短編が4本入っていましたが、前半2つは知っている話、そのうちナベちゃんは強烈で結末まで覚えていた話でした。
臨床試験紙によるあとがきの「幽霊」というたとえがしっくりきて、初めてあとがきが面白いと感じられました。
人間というどうしようもない生き物のつらい部分を殴りながらも、いやな気持では終わらないのが不思議なところ。
読了:2023/11/25 ☆☆☆☆・
自己啓発を男女、時間、空間という4つの視点から中立の立場で比べるという、社会学的な本で面白かったです。
男性が職場という絶対的な勝負の場所があるのに対し、女性はそこから外れるから自己を磨くようになるのか?
片付けに関してはミニマリストを経験しているので親近感、確かに当時も掃除にはスピの香りを感じていました。
読了:2023/11/26 ☆☆☆☆・
大学生の頃は人より多少Excelが使えると思っていましたが、仕事になったらかなり苦労することが多い。
セルを選択したときの関数が複雑で読めなかったのがショックで買った本ですが、わかりやすかったです。
IFSや入れ子構造がかなり勉強になったので、知識で終わらせずにきちんと仕事に役立てていきたいと思います。
読了:2023/11/27 ☆☆☆・・
自分がどうしても好きになれない筆者がもがき苦しみ悟るまでを一人称視点で書いたエッセイ。
自分にもそういう部分があるので共感できますが、結局こういう人たちはおそらく自意識過剰すぎるのでは。
ただ筆者は推しという愛せるものを発見しておりその第一人者であるというのを知って少しもやっとしたり。
読了:2023/11/28 ☆☆☆☆・
最近はしんどいとひたすら読書に逃げ込むようになっています。この作品は結構きゅっとなりました。
周りと違うことをまったく気にしていないように見えて、実は心の底で見下しているのは意外でした。
結局そんな人も才能の違いを見せつけられ打ちのめされ、それでも周りと同じになる人に怒るのでした。
読了:2023/12/02 ☆☆☆☆・
はじめの話が古語で書かれていたので少し躊躇しましたが、そのあとの話は現代語で読みやすいパロディ系。
架空のメニューを紹介する話が非常においしそうで、実在するのかついインターネットで調べてしまいました。
猿蟹合戦の話はそれっぽいことを言いながらも論理がぶっ飛んでいるので、ありえないと思いながらも惹かれます。
あまりにも有名すぎる作品、おそらく中学生くらいのときに一度読みましたがさっぱり忘れていました。
悲しいくらいにオタクを中心に突き刺さる設定やストーリーやラストで、大ヒットになったのも納得です。
エヴァで知った「世界の中心で愛を叫んだケモノ」も気になります(本作品とどっちが元ネタだろう)
疲れた時や嫌になったときにあえて寂しい場所に行くというのは共感できる行動でした。
北海道が本土から人間で占められているのに対し東北は鬱屈した気持ちがたまっていそうなのが面白い。
都会に住む人間がたまに田舎に行くのはいいとして、ずっとそこに暮らす人の気持ちは複雑と思います。
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