【ムーンショット目標】研究開発制度とちょっと怖い関連技術など

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「ムーンショット計画」は日本政府は2050年までに実現する計画として掲げている6つの目標です。

それぞれのテーマに沿った研究に日本の先駆者が割り当てられ、実現に向けて研究を行っています。

政府の陰謀論などの記事が多かったため、できるだけ公平な視点から事実を執筆してみます!

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目標1:人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会

・複数の人が遠隔操作する多数のアバターとロボットを組み合わせることによって、大規模で複雑なタスクを実行するための技術を開発し、その運用等に必要な基盤を構築する。

・望む人は誰でも身体的能力、認知能力及び知覚能力をトップレベルまで拡張できる技術を開発し、社会通念を踏まえた新しい生活様式を普及させる。

5G、6G…

5Gは5th Generationの略で、従来の通信規格より通信時間と伝達情報量が格段に上昇します。

ただ従来よりも建物の回り込みが少なく、新設備の建設とアンテナの増設が必要になります。

リアルタイムで多くの情報をやり取りできるため、遠隔手術や全自動工場の運営が可能になります。

また機器本体にコンピュータに搭載せず、クラウド上のコンピュータから指示を飛ばすことも可能。

現在海外で研究が進んでいる6Gは地球上だけでなく、宇宙も通信圏内に含めることもできるように。

XR

コンピューターが作り出した空間を現実のように感じられるのが、仮想現実(Virtual Reality)。

現実の風景などにコンピュータの映像などを投影するのが、拡張現実(Augmereted Reality)。

ARの上位存在で現実と拡張された情報とが相互に影響しあうのが、複合現実(Mixed Reality)。

これらを総合したXRはゲーム機やアプリなどから、徐々に社会に浸透しつつあります。

家にいながら世界中の人と集まって会議を行ったり、アイドルのコンサートに参加できます。

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身体拡張

足の不自由な人が車いすを扱ったり、義足をつけたりするのは現在では普通のことになりました。

生命体(organ)と自動制御技術(cybernetic)を融合させた「サイボーグ」と呼ばれることもあります。

今後はロボットを利用し、より精密な操作が可能になり脳波を読み取ることで動く義手なども。

さらに視力などについても、脳に電流を流すことで眼球を通さずものを見ることも可能になります。

またパワードスーツにより人間以上の肉体的能力を獲得したり、臓器を機械に置き換えることも。

失われた視力を回復する「人工の目」の臨床試験に向けた計画が進行中_Gigagine 

目標2:超早期に疾患の予測・予防をすることができる社会

・臓器間の包括的ネットワークの統合的解析を通じて疾患予測・未病評価システムを確立し、疾患の発症自体の抑制・予防を目指す。

・人の生涯にわたる個体機能の変化を臓器間の包括的ネットワークという観点で捉え、疾患として発症する前の「まだ後戻りできる状態」、すなわち「未病の状態」から健康な状態に引き戻すための方法を確立する。

・疾患を引き起こすネットワーク構造を同定し、新たな予測・予防等の方法を確立する。

ナノマシン

細菌や細胞よりもひとまわり小さいウイルス (10-100 nm) サイズの機械的動作を重視した人工物。

自身では複製できず、生物の細胞にDNAを送り込んで増殖するウイルスを人工的に生み出す技術。

生物の体内で自己増殖するため手間がかからないが、意図しない増殖や変異の危険性も示唆される。

SFでは体内攻撃を仕掛ける役割で描かれることが多いが、健康診断が必要なくなるなどの恩恵も。

DDS

ドラッグデリバリーシステムは、患部に薬剤を適切に届けるための技術で現在研究が盛んな分野。

従来の治療では、がん治療における副作用のように薬剤投与による患部以外への影響が大きいです。

DDSは患部に到達するまでは分解・薬剤放出せず、患部での適切な薬剤放出が求められます。

届けるだけでなく、より高度な活動を行うものを「ナノマシン」と呼称することもあります。

高分子デザインで、医療に革新をもたらすナノマシンを実現!_東京工業大学

Al診断

AIとはartificial intelligenceの略称で人工知能とも呼ばれ、機械によ人間の知能を再現する試みです。

ただ現時点では、コンピューターが人間と同じように思考したという研究結果は存在しません。

しかし後述のディープラーニングにより、限られた範囲でコンピュータが人間を凌駕しつつあります。

AIにがん患者とそうでない患者の臓器の写真を読み込ませることにより、がん患者の予測が可能に。

人間による診察よりも高い精度を誇るという研究データもあるため、将来はAI診断が発達するかも。

がんの未知なる特徴をAIが発見_理化学研究所

目標3:AIとロボットの共進化により、自ら学習・行動し人と共生するロボット

・人が違和感を持たない、人と同等以上な身体能力をもち、人生に寄り添って一緒に成長する AI ロボットを開発する。

・自然科学の領域において、自ら思考・行動し、自動的に科学的原理・解法の発見を目指す AI ロボットシステムを開発する。

・人が活動することが難しい環境で、自律的に判断し、自ら活動し成長する AI ロボットを開発する。

ディープラーニング

機械学習という分野においては、脳細胞システムを模倣したニューラルネットワークがあります。

このうち、三層以上の構造を用いた学習をディープラーニング、別名「深層学習」と呼びます。

計算を処理機能の進歩などに伴い、より素早い計算をできるようになり実用化が進められています。

身近な所では違和感のないDeepL翻訳や、非常に局面の多い囲碁のプロに勝利するAlphaGOなど。

近年では大量の顔写真から実在しない人物の写真を合成したり、芸術作品の発表を行ったりも。

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人型ロボット

接客だけでなく自閉症や高齢者のためにも活躍が期待されるロボットには、人間性が求められます。

しかしロボットを安定しない二本足にし、人間と同じ高さや重さにするのは非常に難しいです。

さらにディープラーニング会話や人工皮膚の開発の先には「不気味の谷現象」も待っています。

これは、人間の写実精度が高まる一点において、違和感・恐怖感などの負の要素が現れるというもの。

また将来ロボットが人間との差異をなくし、意思を持った際にどう対処するかという問題もあります。

最後の講義 完全版 石黒浩

フレーム問題

人工知能が人間の知能を模倣しようとする際に、直面する問題のひとつ「フレーム問題」。

これは有限の情報処理能力しかないロボットには、現実の問題全てに対処できないこというものです。

例えば自動車を運転する際に、人間は「かもしれない運転」を無意識に行うことができます。

しかし、人工知能は現実にあり得る「かもしれない」に優先順位が付けられず無限に検討を行います。

空から何か降ってくるかも、タイヤの下に猫がいるかも、と必要ない処理に膨大な時間がかかります。

ビッグデータと人工知能 – 可能性と罠を見極める 

目標4:地球環境再生に向けた持続可能な資源循環

・資源循環技術の商業規模のプラントや製品を世界的に普及させる。

再生可能プラスチック

野生動物による誤食や、マイクロプラスチックによる自然環境への影響が騒がれているプラ問題。

現在研究が進められているのが、従来のプラスチックの代わりになる環境にやさしい材料です。

スターバックスやマクドナルドは世界に先がけて紙製のストローやペットボトル開発を行っています。

微生物により水と二酸化炭素に戻る生分解性、植物由来のバイオマスプラスチックなども登場。

コカ・コーラが紙ボトルの使用を開始すると発表 – GIGAZINE

CO₂埋蔵

地球温暖化はCO₂をはじめとした温室効果ガスが、地球の熱を宇宙に逃がさないために起こります。

CO₂の排出を抑えるパリ協定などもありますが、CO₂を大気中から除去する研究も行われています。

CO₂を地下深くに埋蔵するCarbon capture and storage (CCS)、コンクリート建材なども検討中。

ちなみにCO₂は排出量が多いから問題になっているのであって、メタンや亜酸化窒素のほうが凄い。

経済産業省が提唱している、二酸化炭素の再利用に向けた取り組みを詳しく解説します | NHK

クリーンエネルギー

水力、風力、原子力に加え、海の満ち引きを利用した潮力や天気に影響されない宇宙太陽光発電まで。

さらには温度差を電気に変える熱電対や、振動を電気に変換する技術も研究が進められています。

近年注目されている水素エネルギーは、水素生成過程での二酸化炭素排出や輸送の考慮がひつよう。 

環境に負荷をかけないグリーン・ブルー水素や、水素吸蔵合金などが今後の水素社会に貢献します。

グレー水素でまずは地ならし、次を狙い水分解装置に日本企業続々 | 日経クロステック

目標5:未利用の生物機能等のフル活用により、地球規模でムリ・ムダのない持続的な食料供給産業を創出

・微生物や昆虫等の生物機能をフル活用し、完全資源循環型の食料生産システムを開発する。

・食料のムダを無くし、健康・環境に配慮した合理的な食料消費を促す解決法を開発する。

バイオミメティクス

人間は空を飛ぶという夢を鳥をまねた飛行機でかなえましたが、現在でもこのような例は多いです。

ヤモリの指から作ったテープや、ハスの葉から作った撥水素材など身近でも利用されています。

さらには極限状態でも死なないクマムシや、硫化鉄の殻をもつウロコフネタマガイなどの生物も。

人間がさらなる進化をする際にも、これらの特殊な生物は参考になるかもしれません。

バイオミメティクス(生物模倣)とICT | ITU-AJ

昆虫食

環境負荷や人口増加に伴い、肉以外の貴重なたんぱく源として注目されているのが「昆虫食」です。

日本人は昔からイナゴやハチノコなどの昆虫を食べてきましたが、現在は世界的に注目されています。

変態を考えずに育てられることからコオロギがクッキーやコーヒーなどに混ぜられていたり。

肉1キロに牛肉が飼料7〜10kg必要なのに対し、食用コオロギはたった約1.7kgで済むなどの利点も。

密かなブーム?「昆虫食」が人気を集める理由 (msn.com)

代替肉

タンパク質の問題だけでなく、菜食主義者からも歓迎されているのが代替肉と呼ばれるものです。

大豆などの植物から作成するものは米企業「ビヨンド・ミート」によって店舗提供されています。

一方で、肉の細胞を培養することで肉を作製する試みも行われており注目されています。

肉だけでなく魚の代替も進んでおり、Terramino Foodsは真菌と藻類による「サーモン」を開発。

Terramino Foods – Engagement in Food Systems (berkeley.edu)

目標6:経済・産業・安全保障を飛躍的に発展させる誤り耐性型汎用量子コンピュータ

・大規模化を達成し、誤り耐性型汎用量子コンピュータを実現する。

量子コンピューター

身の回りの古典力学に基づかない物理法則は「量子力学」と呼ばれ、コンピューターにも利用される。

従来コンピューターのビットよりも多くの情報量を持つ、量子ビット(キュービット)を用いた計算。

一般に1か0のどちらかしか示せなかったが、量子の重ね合わせ状態では1であり0の状態が可能です。

これを利用することで、処理に時間がかかる計算を重ね合わせを用いて並列計算することができます。

量子コンピュータとは – IT用語辞典 e-Words

シンギュラリティ

将来、ロボットがロボット自身を作るようになる未来が来るとある点で人間の理解を超えます。

これを技術的特異点(シンギュラリティ)と呼び、人工知能開発に警鐘を鳴らす科学者も存在します。

多数の実例を挙げたレイ・カーツワイルは、2045年ごろに到来すると提唱しており支持されました。

集積回路部品が毎年2倍になる「ムーアの法則」や、発明が爆発的増加する「収穫加速の法則」から。

ビッグデータと人工知能 – 可能性と罠を見極める 

バイオコンピューター

量子コンピューターに注目が集まりがちな近年ですが、生物を用いたアプローチも存在します。

DNAを演算素子として利用したり生物を利用してコンピューターを再現するバイオコンピューター。

粘菌を利用したコンピューターでは、複数の解放を求められる柔軟なコンピューターが期待されます。

発想のおもしろさから、この技術は2008年と2010年にイグノーベル賞を受賞しています。

「粘菌型コンピュータ」って何だ?:5分でわかる最新キーワード解説 – MONOist

もっと夢想的な計画もあったらいいな

印象としては

  • 肉体は放棄しない(マトリックス、新世紀エヴァンゲリオン)
  • 地球から脱出しない(機動戦士ガンダム、マクロス)
  • 超能力は使わない(とある科学の超電磁砲、魔法科高校の劣等生)

現実的ではないかもしれませんが、さらに先を見据えた計画があってもいいのかなと思います。

【 初心者から財務プロまで 】エクセルで学ぶビジネス・シミュレーション講座 マスターコース

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