【ロケット】Vtuberに影響されてロケットに関する本を10冊読む(更新予定)

大学生活
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ロケットを飛ばす

1994年出版とかなり古い本でH2ロケットがデビューしたばかりでコロンビア号の事故も起こっていません。

筆者は東工大出身でH1ロケットのLE-5、H2ロケットのLE-7エンジンのターボポンプを担当していました。

耐熱合金の研究を行っているのでNi基超合金やTi基耐熱合金が利用されているのはなじみ深かったです。

液体水素は年生が低く体積変化率が大きいという特徴を持つことから、メリットとデメリットがあるらしい。

超低温の液体水素があるならそれでエンジン自体を冷やせばよいというのはなかなか面白いアイデア。

超高温と超低温の両方にさらされる部品は耐熱だけでなく、熱応力に耐える必要があるというのが極限状態。

基本的に再利用をしないという前提だからこそ許される設計もありそうですが、今後は再利用するからな…

ターボ分子ポンプというと真空状態にするイメージがあったので、過酷な環境で使われることもあるのかと驚き。

数式が非常に少なく大まかな説明にとどめてくれていること、実際に開発者の視点での話があるのが面白いです。

はじめての宇宙工学

チャレンジャー事故は起こっていますが、まだISSが完成していない時期の本でした。(昔の書籍が多い…)

著者は石川島播磨重工業の出身の方です。聞いたことのない名称だと思ったら現在のIHIのことでした、驚き。

宇宙工学というと分野がかなり広く、宇推女史の配信を見るにはロケット工学でいいのかなというのが感想。

ケプラーの3つの法則と楕円軌道の式は、高校時代の物理と数学で発展的な話まで教わった記憶がありました。

ロケットの推力を表す式に、運動量のほかノズル圧力と面積の積を含むことがいまいちピンときませんでした。

四力のうち流体力学だけ触れてきていませんが、この分野を理解するためには必須な気がしてきました…

自動車のエンジンは呼気、圧縮、爆発、排気のサイクルを回転とともに行っていますが、ロケットもあるのか…?

衛星軌道の種類が多く(回帰軌道、地球同期軌道、準回帰軌道、太陽同期軌道)、覚えるのが難しい。

トコトンやさしい宇宙ロケットの本

工業関係で知識をざっくりつけたいときのバイブル「トコトンやさしいシリーズ」、第三版とはやぶさ2まで網羅。

このシリーズは後半が難しすぎるのですが、宇宙ロケットは取り上げる内容が多いからか最後まで程よいレベル。

ナチスの開発したミサイルV-2が、その後の米ソ宇宙開発競争の技術の基本となっているのはなかなか意外でした。

糸川博士のペンシルロケットは知っていましたが、名称が「κ→λ→μ」となっており、なぜκスタート…?

燃料がほとんどを占めるロケットは、直径に対する外壁の薄さがアルミ缶よりも薄いというのは徹底してるな…

宇宙というとアメリカのイメージが強かったですが、ロシアソユーズの打ち上げ数と成功率は目を見張ります。

化学反応以外の地球脱出の推進法はレーザー推進と、「三体」に出てきた原爆による加速あたりが実現できそう。

宇宙ビジネス入門

今まで読んだ本の中では最も新しいものですが、スターリンクやHAKUTOのルナXプライズの結果は出ていません。

最近話題のスペースXやOneWebだけでなく、あまり聞いたことのないような企業もたくさんいるのが宇宙産業。

宇宙産業エコシステムにおいて、プラットフォームの政府に提言を行う団体の利益はどこから得ているのかが疑問。

iSpaceはルクセンブルクと協力したりとかなり世界的に活動しており、日本だけでの活動には限界を感じていそう。

本でも述べられていた通り、日本は大金を投入した宇宙技術を商業ベースで利用できる市場がまだありません。

何となく知っていたスカパーJSATやウェザーニュースなど、衛星ビジネスはそれなりに広まっているっぽい。

実際に宇宙に行くだけが宇宙ビジネスではなく、えられた膨大なデータを人工知能などで活用するのは驚き。

最近立て続けに打ち上げられた機種に対する説明が多く、宇宙産業の全貌をうっすらとわかった気になれました。

宇宙へ行くためのロケット入門

小惑星探査機はやぶさのイオンエンジン運用を行い、極小サイズのイオンエンジンの開発者による入門本。

イラストが多いながら、多段式ロケットが軽くなったときの運動量の変化を追っているなどしっかりめ。

今回読んでいる本のなかではかなり新しいもので、スペースXの1段目ロケット回収まで触れていました。

GPSの仕組みについて理解していなかったので、3次元空間では4機以上の衛星が必要というのが面白い。

イオンエンジンが電気推進に分類されるのは確かに…水蒸気エンジンと水イオンエンジンが気になります。

キューブサットのシステムはベンチャー企業や大学が使いやすいだけでなく、国際規格という点で便利です。

ボイジャー1号がかなり昔の探査機にも関わらず、原子力電池とスイングバイを利用していたのが意外でした。

ロケットの作り方

昔全シリーズを読破したまんがサイエンス、その中でもおそらく最初に出会ったロケットに関する本です。

子供心にもわかりやすいと感じましたが、ロケットの本を読んだ後だと非常にうまくまとまっています。

第一宇宙速度と軌道の話から始まり、ロケットの歴史や科学者、ロケットの分類にも触れているのがすごい。

特にロケットエンジンをどのようにロケットに配置するかという部分は、他の書籍にはないスッキリさ。

科学者の紹介や摩擦熱についての説明を、マンガならではの手法で登場させているのはさすがあさり氏。

ちなみにあさり氏がロケットマニアで打ち上げ見学しているのは「宇宙へのパスポート」で初めて知りました。

今回登場した専門家は「日本ロケットの神様」でしたが、確か外国のロケットの神様が出る話もあったはず…

宇宙へのパスポート

宇宙作家クラブの中心的メンバーとして、たくさんのロケット打ち上げを見ているSF作家によるレポ作品です。

作中に登場するあさりよしとお氏は上の「まんがサイエンス」の著者で、ロケットマニアとは知りませんでした。

ロケットの打ち上げというのはここまで予測できないとは思わず、当然のように日程がずれ込むのが凄かったです。

筆者の日本記者に対する怒りが大きいと思っていましたが、液体酸素の意味を職員に訪ねるのはさすがにマズイ…

現在でもイプシロン失敗に対する風当たりを見ていると、昔に比べてどれくらい改善されたのかは疑問です。

H-Ⅱレポかと思ったら世界の名だたるロケットの打ち上げに立ち会っており、歴史的瞬間に立ち会えて羨ましい…

打ち上げだけではなくそこに行くまでの旅程や、宿泊先でのインターネット接続など普通の旅行記としても楽しい。

ハイウェイカードやモデム接続、ピッチやアンナミラーズなど、時代を感じさせるワードが多いのも面白いです。

ロケットを知るための10のポイント

図書館で本を借りてから宇推氏の初期の方の配信を見たら、最近読んだ本に挙げていたことをあとから知りました。

NASDAでLE-5/7の開発を担当し東京大学の特任教授を務めた人が、授業の議事録からエッセンスを抽出した著作。

「ロケットを理解」というより「ロケット開発を理解」の本で、開発手順の解説が多いのが他の本との大きな違い。

3000℃近い高温は測定できないことから他の測定因子で判断するのは、高温物質を扱っているのでよく分かります。

トレードオフから各部品で最良解を求めれば良いわけではないのは、ロケットに限らずものづくりの難しさかも。

失敗したエンジンを海底から引き上げ観察して、初めて予想もしなかった原因が分かるのはロケット開発ならでは。

ターボポンプの回転数など少し複雑で飛ばし読み部分もありますが、今までより少し読み応えがある一冊でした。

宇宙へ行きたくて液体燃料ロケットをDIYしてみた

「まんがサイエンス」の作者が、宇宙を目指す大人たちが一から液体ロケットを作る過程を描くノンフィクション。

「宇宙へのパスポート」登場の宇宙記者クラブの存在感、日本の民間宇宙開発は確実に彼らの功績に寄るものです。

もしかして…の予感は的中、現在MOMOを打ち上げているのインターステラテクノロジズの前身となる活動でした。

燃焼を伴わないインジェクターとはいえ、自宅の浴槽で作動実験を行うのはまさに素人によるロケット開発です。

堀江氏がかなり早い段階で夏のロケット団に加入しており、成功者は余剰資金を宇宙への夢に投じがちなのかな…

読み終わった後に調べると、MOMOは6号機が2021年に打ち上げに成功、CAMUIはしばらく打ち上げがないよう。

イラストと当時の写真で、実際に読者もなつのロケット団の一員になったかのような気持ちになれ楽しかったです。

宇宙ロケット工学入門

ロケットの本10冊目にふさわしい、基本から専門までをわかりやすくまとめた書籍です。

他のロケット本では触れられていなかった火工品にも触れられており、非常に具体的で面白い!

ニュートン力学やアン税経数、ガウス分布などの、高校や大学の授業の内容も多かったです。

例を挙げるだけでなく、項目ごとにそれぞれの方式の説明が図と文章で行われているのが〇。

「夏のロケット団」で彼らが苦戦したインジェクターについても多くのページが割かれています。

理解が深まっているからかもしれませんが、読み終わってから非常に良い本だと感じました。

最後にロケットごとの性能比較表や、アルファベット略称一覧が載っているのも復習になって良いです。

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