理系大学生の読書記録(8月)

感想文
理系大学生の読書記録(8月)

Twitterの「#いつきの本棚」や読書メーターで読んだ本を記録しています。

今月は全部で20冊でした。

新刊はメルカリですぐに売れば実質200円くらいで読めるので新刊も多めです。

三体

中国で秘密裏に行われた地球外生命体とコンタクトによって、地球は侵略へのカウントダウンを始める。

三体星人は地球人の反抗を妨げるため多次元展開陽子「智子」を送り込み地球物理学を停滞させる。

地球人が最後の手段として捻り出した「面壁者計画」とはいったい何なのか…

理系でなくてもなんとか理解できるいい感じのSFで、これでもかとSF技術を注ぎ込んでいます。

三部作の最終巻がまだ日本語訳されていないので、発売が楽しみな一冊。

嫌われる勇気

最近自己啓発書アレルギーみたいで、全然この手の本の内容が頭に入りません。

他人からの評価を気にしすぎる人というのは実は最も自己中心的という考えには驚きました。

この本の言っていることが完全に正しいとしても「他者貢献」だけでやっていくのは無理だと思います。

四畳半タイムマシンブルース

「四畳半神話体系」のキャラクターたちで別の作品をアレンジした作品らしいです。

馬鹿な小津のせいで下鴨幽水荘唯一のエアコンが動かなくなってしまった。

コーラがかかってしまったリモコンを取り戻すため、「私」たちはタイムマシンで昨日へ行くが…

原作が別人にも関わらず、「神話体系」の雰囲気を全く壊れていないのがすごいです。

結末も含めて非常に面白かったので、「四畳半神話体系」の後ぜひ手に取って欲しい一冊。

春、戻る

結婚を控えた「さくら」の元に全く見覚えのない年下の兄を名乗る人物が現れた。

さくらのことはよく知っているのに自分のことは話そうとしない兄は親戚とどんどん距離を詰めていき…

いったい彼は何者なのか、そしてさくらの結婚はうまく行くのか?

読み始めでは修羅場にならないにしてもスッキリしない終わり方を覚悟しましたが、最後はほっこり。

草花たちの静かな誓い

大金持ちの叔母が死に、財産を受け取りにやってきた主人公は彼女の娘が行方不明になっていたことを知る。

叔母の意思を継ぎ誘拐されたその少女を探すため、探偵と組んだ主人公はある真相へと近づいていく。

この本はジャンルを全く確認せず借りたため、話がどっちに進んでいくかわからず非常にハラハラしました。

題名からはあまり想像できない、なかなかに深いストーリーで面白かったです。

みかづき

学校の用務員として個人的に子供に勉強を教えていた吾郎は、生徒の蕗子とその母から依頼を受ける。

それは彼女らが新しく設立した個人塾に講師として教鞭に立って欲しいというものだった。

彼らの塾は中学受験の激化に伴い年々拡大していくが、それに伴い家族はバラバラになっていく…

塾の役割であったり、文部科学省の言い分だったりが多く書かれており純粋に読んでいて興味深いです。

陸王

年々売り上げが落ちていき、廃業も時間の問題だった足袋の老舗「こはぜや」は転換を迫られていた。

社長がふと目にしたことから、足袋に用いた技術を使ってランニングシューズの開発が始まることに。

素材探しや特許の問題、資金面や技術面などの壁にぶち当たりながらも「陸王」は実用へと近づいていく。

池井戸作品はストーリーが決まりきっているけれど、惹かれるのが不思議ですね…

東京バンドワゴン

「東京バンドワゴン」はカフェが併設した古本屋で堀田家の面々が分担して切り盛りしています。

複雑ながらも楽しく暮らす堀田家の面々のところに今日も小さな事件が舞い込みます。

一足先に旅立ちながらも東京バンドワゴンから離れられない祖母の視点から語られるお話。

堀田家の家系図がかなり複雑なので、見開きに家系図つけて欲しいな…なんて思ったり。

一人称単数

村上作品はもともと理解が難しいのに、短編にもなるとストーリーすらないこともあるので難解。

理解しようというよりも、彼の作品に特有の物悲しさを伴う特有の感情を味わいました。

「クリーム」と「品川猿の告白」は長編に雰囲気が似ている気がしましたね。

パラ・スター

先月読んだ車椅子テニスのお話のエンジニア側のアナザーストーリー。

自分をどん底から這い上がらせてくれた親友がトラックに跳ねられて下半身付随になった。

彼女は車椅子テニスでトップに、自分はその車椅子を作り手になるという約束はしたものの…

明らかに東京パラリンピックを狙って書かれた作品なので読んでいて悲しくなりました。

短編工場

さくっと読める短編が色々、サクッとしすぎてあまり記憶に残らなかった…w

青森県のタラ漁を描いた作品、熊谷達也氏の「川崎船」が印象的でした。

登場人物の癖の強い方言と語り手の淡々とした現代語のバランスが今まで出会ったことのないスタイル。

マスカレード・イブ

ホテルに潜伏した殺人犯を警官とホテルスタッフがバディを組んで操作する「マスカレード・ホテル」。

警官の新田とホテルスタッフの山岸が出会う前の事件をそれぞれの視点から描く。

個人的には最終話のトリックがなかなか斬新で面白いと思いました。

ここからマスカレード・ホテルにつながると思うと読んでいて楽しいです。

余命十年

かかった人間で十年以上生きた症例がない病気にかかった少女は死と向き合うことを決意する。

自分のやりたいことに全力で取り組み、愛する人との別れに怯えながらも懸命に生きようとする。

やがて彼女は先立つ者と残された者のそれぞれの悲しみを知っていく。

これは作者の体験談もしくは作者が思い描いた理想の別れを描いた作品なのではないでしょうか

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人面瘡

読む本がなくなったときに図書館で何の気なしに借りた横溝正史の作品集。

金田一耕助は犬神家の映画くらいでしか見たことがなかったことに気がつきました。

明智小五郎とは違い、至って常識人なのかなというのが金田一耕助の第一印象。

十五の夏

「深夜特急」を読んだことのある友人から勧められて一気読みした書籍。

元ロシア外交官で神学者の筆者が浦和高校一年生の時にソ連などの社会主義国家に一人旅した記録。

行動に制限があるような国家に行く行動力もすごいが、現地の人と積極的に議論を重ねられるのがすごい。

一方でわざわざ東側陣営まで行ってコカコーラを頼んでしまうあたりが高校生らしくて面白かったです。

8月の本の感想

三体、四畳半タイムマシンブルース、一人称単数などの新刊は話題になるだけあって面白かったです。

最近は集英社のナツイチの冊子から順番に読んでいるため、少しはジャンルの偏りが減ると信じたい。

図書館で本を借りる際は文庫本でないものを選ぶ方が届くのが早いことに気がつきました。

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