【アナグラのうた】日本科学未来館の展示が怖い理由を考察してみた

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お台場にある「日本科学未来館」の常設展示「アナグラのうた~消えた博士と残された装置~」。

小学生の頃に恐怖を感じたことで印象に残っており、大学生になっても展示に不気味さを感じました。

この展示には何かあると思い、大学生の視点から「アナグラのうた」が怖い理由を考察しました!

「アナグラのうた」とは?

まずは展示を知らない人に「アナグラのうた」特設ホームページにある展示の説明を引用します。

淡々とした語り、比喩表現、最後の一文と、不気味な雰囲気MAXで子供が遊ぶ展示だとは思えません。

予感は悪い方に的中した。
GAMEが強制終了されてしまった。
今までとは違う。
巨大な箱がぐらりと揺れたんだ。
携帯電話はずっと圏外。
インターネットも使えない。
ICカードは誤作動し、
生活の様々な場面が立ちいかなくなった。
カタストロフはパニック映画のように
わかりやすいモノではない。
それは時間をかけて進行していった。

https://www.miraikan.jst.go.jp/sp/anagura/story.html

世界の危機を感じた5人の博士は地下シェルターに籠もり、社会を再起動させる研究を始めました。

研究者たちは地下で家族を作りながら研究を続け、そこはいつしか「アナグラ」と呼ばれるように。

時代は流れ、人がいなくなった「アナグラ」で博士たちの装置は自然と融合しながら来訪者を待ちます。

参加者は自身の分身「ミー」を携え、アナグラの装置と対話を行うという展示内容になっています。

最終的に参加者は自身の記録を装置に読み込ませ自身の情報を曲として装置に演奏してもらいます。

なぜ「アナグラのうた」は怖い?

ストーリーが本気すぎる

この展示について確実に言えることは、「子供向けに作る気はないのでは」ということ。

アナグラの物語からわかるように、博士を含む人類が滅亡が示唆される未来が描かれています。

人類が開発したアナグラの装置は自然と融合して独自の進化を遂げ、創造者である人間を待ちます。

これはAIが人間の理解の範疇を越える「シンギュラリティ」を暗示しているのではないでしょうか。

人間が開発した装置が人間のいない間に進化を遂げ、再び人間に会い見えるのをアナグラで待ちます。

デザインが不気味

デザイン者不明の、太い枠線と巨大な目玉のキャラクターは見た人を言いようのない恐怖に陥れます。

また各装置には人間の眼が映し出されるディスプレイがあり、これも個人的にはトラウマレベルでした。

博士たちなどの鉛筆書き調のイラストは「ラクガキング」の名前で知られる寺田克也さんが担当。

音声に人間味がない

VOCALOID(ボーカロイド)とは、ヤマハが開発した音声合成技術、及びその応用製品の総称である。メロディーと歌詞を入力することでサンプリングされた人の声を元にした歌声を合成することができる。

https://ja.wikipedia.org/wiki/VOCALOID

「アナグラのうた」で流れている音楽ですが、「ボーカロイド」を用いて演奏を行っています。

「アナグラのうた」では「VY1」、「VY2」というボーカロイドによって曲が再生されています。

アナグラのうた」で入力した名前をその場で歌ってもらえるのも、ボーカロイドの技術によるものです。

言葉が宗教っぽい

「アナグラのうた」には「パワー・みんな・共有」などの宗教じみた言葉が登場し、怪しさ満点です。

各装置の名前もカタカナだったり、展示内の曲も何かを暗示していたりといろいろ不気味です。

カルト宗教の洗脳ってこんな感じなのかな…

「アナグラのうた」の目的

非常に怪しげな「アナグラのうた」ですが、この展示のテーマは「空間情報科学」という学問について。

「空間情報科学」。それは、私たちが暮らす実空間での人やモノのふるまいを計測し、その結果を計算して理解し合うことで、人々の暮らしを支援しようとする科学です。
いうなれば世界のデジタルコピーをつくって、その中で次に起こることを予測して、あらかじめ、みんなが望む情報を用意したり、起こりやすい問題を回避しようという知恵です。
人々から提供される情報が多ければ多いほど、その結果も充実した内容になります。
「空間情報科学」が社会に浸透すると、世界が自分のことを知り、見守り、寄り添い、支えてくれるように感じるでしょう。

https://www.miraikan.jst.go.jp/sp/anagura/index.html

この「空間情報科学」の研究にあたり、博士たちはアナグラの中に5つの装置を開発しました。

ナガメ

様々なデータを測定し、三次元上のマップデータとして完成させることを目的としています。

得られたデータは実験に必要なこの空間のコピーを作ることに役立てられています。

また得られたデータは自動運転ナビやスパコンが計算するにあたる仮想空間に用いられています。

例)アメダス、気象衛星など

イド

「移動情報の計測」を行う装置で、人々の移動情報から行動パターンや好みを調べることができます。

これらのデータは集客ツールなどとしての活用が見込まれ、現在は実際に身の回りで使われています。

例)SNSの位置情報など

イキトイキ

「生体情報の計測」を行う装置で、人間の脈拍や体温からその人の健康状態を把握することができます。

これらのデータにより、病気の予防や普段の運動状況のデータを取ることができるようになります。

例)ウェアラブルデバイス

ワカラヌ

「個人情報の保護」を行う装置で、個人から集めたデータを持ち主がわからないようにできます。

この操作により、個人情報の特定や個人情報に基づく差別を防ぐことができます。

例)アンケート、調査結果の公表など

シアワセ

「情報の共有と活用」を行う装置で、集めた大量のデータの中から有用なものを見つけ出し、社会の役に立てることができる。

この「アナグラのうた」では、集めたデータを用いて曲を生成しています。

例)ビッグデータ活用

「アナグラのうた」隠しコマンド

紹介した「アナグラのうた」ですが、調べている過程で隠しコマンドが存在するらしいと判明しました!

情報を見つけたサイトがおそらく削除されましたが「オマツリ」とイベントだったと記憶しています。

条件発生のタイミングや人数などは「アナグラのうた」で流れた音楽にヒントがあるようです。

誰か科学未来館に行く人がいたら試してみて結果を教えて欲しいです!

久しぶりの「祭り」発生!【未来科学館化学コミュニケーターブログ】

「アナグラのうた」まとめ

今回はずっと気になっていた「アナグラのうた」についていろいろ調べてみました!

調べたところ、怪しい所はないようですが、あの展示の不気味さは体験しないと本当にわからないです。

もし科学未来館に行く機会があれば「アナグラのうた」を体験することをおすすめします!

https://www.miraikan.jst.go.jp/

怪しい記事はこちら

コメント

  1. Mugica より:

    「イド」と「イキトイキ」の名前が逆になっていると思われます

    • 【いつき】 より:

      ご指摘ありがとうございます!修正しました!この記事でコメントもらえるの嬉しい…!

      • Mugica より:

        お役に立てて幸いです。
        中学生の時に初めて未来館に行ってからアナグラのうたがずっと大好きなんです。
        毎回行くようにしています。

        • 【いつき】 より:

          やっぱり「アナグラのうた」は魅力的な展示ですよね!この記事を書いて良かった…!

  2. tar より:

    オマツリで流れる曲、ほんといい曲なので生で聞きたい…!

  3. tar より:

    まつりのうた、とてもいい曲なので生で聞きたい…!ほんとめちゃくちゃいい展示なので是非生で見てほしいですね!

    • 【いつき】 より:

      コメントありがとうございます!本当に生で聞いてみたいですよね…

  4. なつは より:

    コロナ禍で出来なかった展示がありましたがとてもいい展示だと思いました

  5. なつは より:

    アナグラムの歌は科学未来館の中でも一二を争う展示だと思います

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