美術館、博物館

「松方コレクション展」は国立西洋美術館の誕生に欠かせない人物にまつわるものでした。

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2019年の6月11日(火)から9月23日(月・祝)にかけて上野の国立西洋博物館の企画展「松方コレクション展」が開催されています。

今回はコレクションを所蔵していた松方幸次郎氏についてと、今回のコレクションで気に入った作品を紹介していきます!

国立西洋美術館 松方コレクション展

松方幸次郎という人物

神戸にある川崎重工株式会社の前身「川崎造船所」の所長として莫大な富を気づいたのち、日本の美術家に本物の西洋美術を見せるために欧米で多くの作品を購入・所蔵した人物です。

しかし関東大震災や金融恐慌による造船所の経営破綻、作品を預けていた倉庫の火事、さらに第二次世界大戦における財産没収によって作品は売却・没収され、彼のコレクションはばらばらになってしまいます。

今回の展覧会ではバラバラになってしまった彼の作品をできるだけ集めるとともに彼の功績を振り返るものとなっています。

松方コレクションと国立西洋美術館

松方幸次郎は美術品の収集を海外で行っていたため、コレクションの多くは欧米に預けられていました。第二次世界単線に伴い、フランス政府が松方コレクションを敵国の財産として没収してしまいます。

戦後、作品のいくつかはフランス政府より返還されましたが、そのときの条件が国立の西洋美術館をつくることでした。このとき作られたのが「国立西洋美術館」です。

その点で松方幸次郎は国立西洋美術館の生みの親であるといえます。今回の展覧会は国立西洋美術館の開館から60周年を記念して開かれた企画展です。

「松方コレクション」個人的おすすめ作品

今回の展覧会では、モネ、ピカソ、ゴーギャン、マネ、ルノワール、シスレー、ロダン、ドガ、ゴッホなどの超有名作品が集まっており、欧米の美術館にも劣らない品ぞろえになっています。

目玉作品については書いている人が多いと思うので、僕がいいと思った作品を取り上げていきます!画像は国立西洋美術館のHPで禁止されていたので貼ることができません…

2.松方幸次郎の肖像

彼の友人、フランク・ブラングィンが1時間で書き上げた油彩画です。荒いタッチながらも彼の貫禄ある姿をうまく表現しています。

30.誕生

ジョージ・ロムニー作。ペンのようなものを用いて少ないタッチで描かれた白黒の作品ですが、人間の表情がとても伝わってくるので良かったです。

39.ホップ摘みへの出発

アルフレッド・マニングスの作品。家族でホップ(ビールの原料)を収穫に行く様子を表しています。描かれている人物が少しアニメチックでコミカルでした。

47.牧草を刈る人々

レオン・オーギュスタン・レルミットの作品。大きめの作品ですが手が抜かれているということはなく、特に水をもらっている老人の描写がとてもきれいでした。

51.屋内訓練場のジョー・シアーズとW・エイトキン衛兵伍長

ローラ・ナイトの作品。ふたりの男がボクシングをしている風景ですが、人間があまり大きく書かれていないこと、絵がアメリカンコミック風だったので気に入りました。

67.あの呪われた森

第一次世界大戦中の作品です。おそらく戦争で燃えてしまった森をわずかに残った幹と上空を飛ぶまばらな森だけで表現しています。それだけでも一目で何が起こったかが分かるので驚きました。

71.水雷艇夜戦の図

チャールズ・ネイビアー・ヘミーの作品。海面にあたった日光?月光の反射が強調して書かれていて並みの一部だけが立体であるように見えます。

75.ヴィレールヴィルの海岸、日没

シャルル=フランソワ・ドービニーの作品。日が海に沈む寸前の何とも言えない海面と空の輝きがうまく表現されていて、見ていると胸が締め付けられます。

78.地獄の門

オーギュスト・ロダンの作品。実物は普段から国立西洋美術館の外に展示してあります。この作品の一部から「考える人」が誕生したんだとか。

93.ターベット、スコットランド

アンソニー=ヴァンダイク・コプレー・フィールディングの作品。非常に写実的な風景画ながら、とても幻想的な仕上がりになっています。

96.帽子の女

ピエール=オーギュスト・ルノワールの作品。やはりルノワールの作品は「きれい」の一言に限ります。かわいいでもうつくしいでもなく「きれい」なのがポイント。

99.雪のアルジャントゥイユ

クロード・モネの作品。気のせいか見たことがあるような気がしました。モネは点の集まりで描いた風景画よりも、雪を表している作品の方が好きです。

126.漁船

ポール・シニックの作品。細い線で描かれたイラストに中途半端に色が塗ってあるのが、子供用の絵本にありそうで微笑ましいです。

136.サン=マメス 六月の朝

アルフレッド・シスレーの作品。道端の木に生えている葉っぱの描写がとても丁寧だと感じました。他はそんなに丁寧でもないのに。

西洋美術の尽力者の人生を見に行こう

今回の展覧会は今までの展覧会に比べて桁が違うのではないかと思っています。国立西洋美術館の60周年記念ということで補修が終了したモネの「睡蓮、柳の反映」やフランスのオルセー美術館から取り寄せた「アルルの寝室」などを見ることができます。

普段の企画展と同じく、大学生は1200円で見ることができます(大学がメンバーシップ会員なら1000円)。ぜひこの機会に有名作品を見ておくというのはいかがでしょうか?

それでは!

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